査定時にアピールになるベーシックな10項目

車を手放す際は、あなたが愛車のセールスマンです。ではセールスマンとして具体的にどんなところをアピールすればいいのかといえば、主に19項目ある。中には日頃の使い方次第でマイナス査定を避けられるものもある。まずは19項目中のベーシックな10項目を見ていこう。

(1)走行距離
走行距離は、年式や修復歴の有無などと並ぶ買取価格を決定する大きな要素の一つ。年式の割に距離を走っていない車はプラス査定が期待できる。ボディタイプや買取店によって判断は変わってくる可能性があるが、目安は年間7000km以内。ただし5万kmを超えると一気に査定は下がってしまいがちだ。

(2)年式
一般的に、初度登録から5年ほど経過すると 「古いかな」 という部類に入るため、査定は低くなる傾向がある。しかし、年式が古くとも現行型である場合は、思ったよりも査定が低くならないことも。そのほか、現行型よりも旧型が人気のモデルや一定数の人に根強い人気を誇る車は、年式の割に高めの査定がつく可能性がある。

(3)燃費
ハイブリッドカーをはじめ低燃費車の人気は高い。当然、買取ニーズも高いので、愛車が低燃費車や低燃費のグレードであれば積極的にアピールしよう。

(4)定期点検整備記録簿
車検や12カ月点検、その他の重要な整備の情報が書かれている定期点検整備記録簿は、いわば車の履歴書。これを見れば買取店や次のオーナーが車の状態を推測できる。

定期点検整備記録簿以外にも、交換部品や整備料金がわかる領収書などがあれば、それも合わせてとっておいたほうがいい。どれだけ手間やお金をかけて大切にしてきたかがわかるからだ。

定期点検をきちんと受けている車は、点検を受けていない車に比べて傷みが少なく、中古車を買う側にも安心感があるのでプラス査定が期待できる。

(5)車検
車検は1年以上残っているとプラス査定になる可能性がある。売却を考えていて、もうすぐ車検が切れてしまう場合も、車検を通してからではなく、そのまま売却したほうがおトク。車検が長くなったことでプラスになる金額よりも、車検を取る金額のほうが高くなってしまいがちだからだ。

(6)保証
たいてい新車時から3~5年のメーカー保証が付いているが、この保証は中古車になっても継承できるので、年式と合わせてプラス査定されることが多い。またこれとは別に、有料メンテナンスプログラムを設けているメーカーもあり、次のオーナーへと継承できるものならプラス査定につながりやすい。

(7)取扱説明書
車の取扱説明書は、売却時にないとマイナス査定になりがちだ。車検証とともに常時携帯をするようにしたい。カーナビやオーディオなどの取扱説明書も同様だ。車検証と一緒にダッシュボードの中に入れておくようにしよう。

(8)駆動方式
駆動方式の違いで査定額が異なる車種がある。SUVやレジャー志向の強いステーションワゴンなどでは、4WDのほうがプラス査定になることが多いく、セダンやコンパクトカーでは一部の雪国を除き、2WDのほうがプラス査定になる傾向がある。

(9)ミッション形式
スポーティな走りのイメージが強いクーペ&オープン、あるいはスポーツタイプのセダンなどの一部車種では、MT車を探している人も多いため、MTであるとプラス査定になることがある。 ただ、クーペ&オープンもすべての車に言えることではなく、デートカー的なイメージが強いものではATのほうがプラス査定になることもある。

(10)修復歴
修復歴は確かに大きなマイナスポイント。だからといってそれを隠してもプロには簡単に見破られる。隠すことでかえって印象が悪くなり 「ほかにも隠していることがあるのでは……」 と辛口の査定になる可能性もあるので、正直に伝えたほうがいい。また同じ修復歴でも、機関部と荷室など修復した部位により査定は変わることがある。

text/ぴえいる