07/18: 廃車後に税金の還付を受ける
廃車した後、条件次第でさまざまな還付を受けることができる。ここでは何をどうすれば還付が受けられるのか確認しよう。
廃車後、さまざまな還付を受けることができる
廃車した場合に、還付される可能性のある税金は自動車税、自動車重量税の2つ。いずれもあらかじめ、次の支払時期までの分を最初に支払っているものだ。その期間の途中で廃車にした場合、残りの期間分が返金される。残りの期間が多いほど返金される額は大きいので、きちんと申請するようにしたい。
自動車税の還付
年度の途中に一時抹消登録または永久抹消登録された日を基準に、残りの期間の月割り額が還付される。永久抹消登録の場合、解体された日が特定できれば、その日を基準とすることもできる。抹消登録後、自動的に還付に関する通知が届くことになる。月割り額は「自動車税の年額-(自動車税の年額×4月から抹消登録した月÷12カ月)」で求めることができる。
計算例●1500cc超~2000cc以下の普通自動車の場合
年額:3万9500円
抹消登録した月:7月
(→よって4月~7月の4カ月分は自動車税を納める)
還付金額:3万9500円-(3万9500円×4カ月÷12カ月)=3万9500円-1万3166.666…円
→10円単位以下は切り捨て
→=3万9500円-1万3100円=2万6400円
3月に抹消登録した場合は、12カ月分まるまる納めることになり、還付金は0円となる。ただし、その後の自動車税の請求もない。4月に抹消登録した場合は、手続きが間に合わずに次の自動車税の請求が届くが、追って1カ月分の自動車税の請求も届く。納めるのは1カ月分だけでよい。早く済ませたいのであれば、各都道府県の税事務所に直接問い合わせてみたほうがいい。
自動車税の還付に必要な書類
抹消登録後、自動的に税務署へ連絡がいく。別途必要になる書類はない。
自動車重量税の還付
車検の残期間が1カ月以上ある車であれば、車検時に支払っていた自動車重量税の還付を受けることができる。
計算方法は、「納付した自動車重量税額×車検残存期間÷車検有効期間=還付金」となる。ここでの「車検残存期間」とは、「確定日」の翌日から車検証の有効期間満了日までのことをいう。また車検有効期間とは、車検から次の車検までの期間(新車なら36カ月、それ以外は24カ月)を示す。
計算例●1t~1.5tの普通乗用車(中古車で購入)の場合
車検証の有効期間の初日:2003年(平成15年)10月1日
車検証の有効期間の満了日:2005年(平成17年)9月30日
確定日:2005年(平成17年)4月12日
納付した自動車重量税額:3万円
車検残存期間は、平成17年4月13日~平成17年9月30日
→5カ月と18日
→1カ月に満たない端数は切り捨て
→5カ月
還付金額:3万円×5カ月÷24カ月=6250円
なお、「確定日」とは、廃車方法の1「一時抹消登録+解体届出」なら一時抹消登録日か、その車が自動車リサイクルセンターに引き取られたと報告された翌日の「いずれか遅いほう」。つまり、この時まだ解体が行われていなくてもいい。また廃車方法の2「永久抹消登録」の場合は、永久抹消登録日となる。つまり解体がすべて行われた後になる。
そして、解体届出(または永久抹消登録時に申請書)に記入して運輸支局に提出すると、自動的に税務署へ申請される。その際、「自動車重量税還付申請書付表1」という証書が交付される。
自動車重量税の還付に必要な書類
・自動車重量税還付申請書
これは「永久抹消登録」および「解体届出書」と同じ一枚の申請書になっている。ここに自動車重量税の還付先となる口座番号や金融機関名などを記入すれば、抹消登録の申請と同時に税務署へ連絡される。その際に「自動車重量税還付申請書付表1」という書類が交付されるので、振込先に間違いがないかなどを確認できる。