一時抹消なら再登録の手続きを行えば可能です

廃車に関しては「永久抹消登録」と「一時抹消登録」の2つがあります。どちらもナンバープレートを返納するわけですが、永久抹消登録は車両を解体もしくは廃棄処分にしたあと、運輸支局に解体届けを提出しなければならないため、再登録はできません。

一方、一時抹消登録は、長期の海外生活やレストアなどで長期にわたり車を動かさない場合、さらに車を売却するため、その期間の登録を一時的に解除する時に行う手続きのことです。つまり車両を処分するわけではありません。そのため、再び車を使用するときに再登録の手続きを行うことで、再びナンバープレートが公布され、乗ることができるのです。

廃車時に、この一時抹消登録を利用するケースでは、まずは登録を一時的に解除して実際に解体してから解体届出を提出し、廃車手続きを行うことになります。ですから質問の例でいえば、車の解体前で一時抹消登録だけ済ませてある場合に限ります(車が解体された後では二度と乗ることはできませんから)。

では、再登録をするにはどうすればいいのでしょうか?

再登録といっても新規登録となるため、自動車の新規検査を受ける必要があります。これは車検と同じ検査で、普通自動車は運輸支局、軽自動車なら軽自動車検査協会の事務所などに車両を持ち込み、検査合格後、手続きに入ります。登録に必要な書類は車を購入する時に必要なものと同様で、運輸支局などで入手できますが、再登録の場合、廃車手続きを行った時に受け取った抹消登録証明書が必要となります。また、費用については、登録手数料、ナンバープレート代、検査手数料などの費用がかかり、各運輸支局によって異なりますが、約4000円前後です。その他、自賠責保険料、自動車税、自動車重量税といった費用がかかってきます。保険料は期間、税金は車の排気量や重量によって違ってきます。また、例えば知人から一時抹消登録をした車を購入する場合、自動車取得税がかかってくる場合があります。